2004-08-03 [長年日記]

王様の耳はロバの耳

誰にもいえないことを、でも誰かに聞いて欲しくてたまらないことを叫ぶために、僕は「穴」を欲している。この穴はどこにでも通じているし、もしかするとそのうち本人にも聞こえるかもしれない。だけど、だからこそ僕はこの穴に向かって叫ぶことに価値を見出す。

しかし、穴は純粋な穴ではなくなってしまった。いや、もとから違うものだったのかもしれない。だから僕はもう、穴に向かって叫ぶことはできない。

僕は穴を欲している。

追記

blogでもweb日記でもいいんだけど、意味もなく存在する(少なくとも他人にはそう思える)これらの個人ページには「ロバ耳」的要素が少なからず含まれているんじゃないだろうか。

叫んでいる本人にとっては叫んでいる内容が世間的に意味があるかないか、なんてことはどうでもよくて、叫んだということ自体に意味があるのだ。