2008-10-07 [長年日記]
「日本は資源がない国」云々
なんか一時期はやっていたコピペで、
外人が日本人を特別視してるってのは、自分の国の歴史少しでも知ってたら誰でも分かるだろ。まず、資源が全くないってことはすごいこと。もう両手両足もがれたぐらいのハンデ。しかもすごいのは、米国の3分の1の人口、わずか25分の1の領土で、その上ただでさえ極小の国土の7割が山、山、山。なーんにもない、山・・・。だから農業で輸出して食べていくことすらできない。条件からして最貧国でもおかしくない国。(後略)
というのがあって、別にくさすわけではないけれど、「日本は資源がない国」というのはある意味誤認識であるよなあということを思ったのでつらつらと。
現在のエネルギー資源の主力は、いうまでもなく石油だけれども、石油が主力となったのはここ百年程度のことで、その前は石炭、さらにそれ以前は木炭がエネルギー資源の主力だったわけで、日本でも石炭はそれなりに産出していたし、木炭は言わずもがなで、
7割が山、山、山。なーんにもない、山・・・。
と書いてあるけれど、その山には木が生えていて、建築材としても使用できる木というのは、当時、重要な資源だったわけです。
たしかにエネルギー革命以降、現代では有用な資源が不足していることは否めないけれど、それ以前はかなり豊富な資源に恵まれていたという認識のほうが正しいでしょう。
あと、
ただでさえ極小の国土
とあるけれど、日本の国土面積は、国連加盟国270何カ国かの中で27番目で、(アメリカや中国などが桁違いに大きいだけで)ほかと比べると比較的大きい国です。
また、大陸の端にある島国で、水産資源も多く、地政学的にも有利(信長の野望の島津が有利みたいな意味で)なことも見逃すべきではないでしょう。