2008-09-25 [長年日記]
デジカメでの解像度(と画質)の設定方法に関するメモ
デジカメで解像度を設定するときの計算方法のメモ。RAWで撮影する場合は別。 実例があった方がわかりやすいので、Canon IXY DIGITAL 920 ISを引き合いに説明する。
とにかくいい画質で保存したい場合
一番高い解像度と、一番いい画質でOK、ではない。まあ、間違ってはいないけど、一枚のサイズが大きくなるに従ってPCでのハンドリングが悪くなったりして都合が悪い(数枚レベルでもサムネイル表示に待たされたり)。
920ISの有効画素数は約1,000万画素。一番高い画素数はラージ:3648×2736。3648×2736=9,980,928でだいたい1,000万に近い値になっている。やっぱり一番高い解像度がいいという話になりそうだけどさにあらず、CCDは本来輝度情報しか得ることはできないため、カラーフィルタを通した後の輝度情報を使って補間処理を行うことにより、色情報を得ている。ということは、RGBすべての色情報をもつ一つのドットを表現するために3つの撮像素子を使用することになる(というほど単純ではないけれど、まあそんな感じ)。
このため、実効的な有効画素数(画像のドットの数)はカタログスペックの1/3程度となる(ベイヤー配列の場合。正確には1.16/3くらい)。んで、だいたい1/3程度の画素数になる解像度があるはずなのでそれに設定した方がいい。920ISの場合、2272×1704=3,871,488で、ミドル2がいいところ。
画質については、圧縮率の問題なので、撮影枚数とのトレードオフで決めればいいと思う。920ISの場合、ミドル2,スーパーファインで2GByteのSDカードを使用した場合、約960枚撮影できるので何も問題ない。このときの一枚あたりの容量は2MByte程度となるためハンドリングもしやすい。
Lサイズでしか印刷しないよ
例えばプリンタが300dpiの場合、11.8dot/mm。Lサイズはだいたい127mm×89mmで、1,500×1,051のサイズがあればいい。920ISであれば、ミドル3:1600×1200がいいところ。ただし、トリミングする場合や、プリンタの印刷の解像度が高い場合は、撮影時の解像度を上げてもいい(あげたとしても上で示したもの以上にしてもあまり意味はない)。
最近はメディアの容量も増えているのでLサイズのみの場合も高い解像度で撮影してもいいと思うけどね。
まとめ
- 解像度はスペックで示されている有効画素数の1/3程度にしよう
- 画質は撮影枚数とのトレードオフだよ
- 普通は旅行に行ってどんなに撮りまくっても一日あたり200枚がいいところというのも頭に入れておこう
- Lサイズでしか印刷しない場合、解像度を下げてもいいかも