2003-12-16 [長年日記]

最近は戦国武将が流行らしい。多分この本のことだと思うのだけど、"「戦国武将のタイプ」を使って自己診断する"ことができるらしい。しかし、"一人の戦国武将もいくつかのタイプに分かれる"らしい。どういうことだっ。

人というのはある法則に則って分類するというのが好きである。例えば、干支だとか十二星座だとか血液型だとか、なんだっていいのだけどそういうのを分類したがる。そしてこれらには占いというのをつけることができる。もちろん、さっきのは占いというのをつけられる語句を恣意的に取り上げただけだが、あるグループにおいてこれらの分類の項目のいずれかに必ず該当し、それぞれの項目に一定割合以上存在する場合、そこに占いが発生する。

例えば生物分類を用いた占いなんてのは成立しない。例えば、脊椎動物門ホ乳綱ネコ目のあなた(って誰やねん)はラッキーデー、獲物にありつけるかも。ラッキーカラーはヒョウ柄。なんてのはギャグでしかない。もちろんこれは、それぞれの項目に一定割合以上存在しないからである。もしあなたが爬虫類で、友達は鳥類だというなら話は別だが。同じように血液型が偏っているグループにおいて血液型占いなんてものはナンセンスである。

とここまで書いておいて飽きたので、残りはあなたの想像力に任せるとして結論だけ書いておこう。次は「三国時代の武将にみる上司のタイプ」に違いない。下っ端としては、上司が張飛というのだけは勘弁願いたい。

トリオップスというのは、和名でカブトエビ、先ほどの生物分類でいうと「甲殻綱鰓脚亜綱背甲目カブトエビ科カブトエビ」のことである。

何故今トリオップスなのかという問いに僕は答えを持ち合わせていない。ただ今僕の手元にある年賀状にトリオップスもしくはカブトエビの近況が書かれているという事実のみが歴然と存在するのみである。

ただし、その年賀状は1998年のものでつまりは今からほぼ六年も前のトリオップスの近況である。トリオップスの命は儚い。もう彼は生きてはいないだろう。

それ以前にその年賀状には「トリオップス君は死んじゃいました」(意訳)とかかれている。つまり六年も前に帰らぬエビになっていたというわけである。あまり悲しくはない。

何故彼女が年賀状にトリオップスの近況を書く心境に至ったのかは定かではない。トリオップスが死んだのがそれほどまでに悲しかったからであろうか。否、その年賀状の文面からは悲壮感は漂ってこない。しかし、今になって想像してみるにそのカブトエビを彼女にあげたのがほかならぬ僕であるからではないだろうか。

そう思って昔の記憶を検索してみたのだけれど、どうしてもそのときの状況を思い出すことが出来ない。第一カブトエビの卵なんて(カブトエビの卵は乾燥状態に強く、市販されているのはこの卵である)、女の子にプレゼントとしてあげるものとして最低の部類に入る。いやそれどころか選択肢にあがることすらない。

もし僕がカブトエビ(の卵)を貰ったとしても、絶対に育てない。多分笑って受け取るだろうけど、育てないことに関してはもう絶対の自信がある。だって水槽を用意しないといけないんだぜ。

ここでの結論はつまり、男子はトリオップス君を育ててくれるような彼女を見つけろってことだ。そして、女子はカブトエビの卵を貰ってついていけないと思ったら、さっさと振っちまえということだ。それは全然悪いことじゃない。

追記:逆でも全然構わんよ

追記2:だからあげたのは俺じゃないってばさ