2003-10-27 [長年日記]

今流行りの言葉でP2Pというのがあって、もうその内容には全然触れないのだけどここでの2は"to"の意味であって、他にも"for you"を4Uと書いてみたり(同名の小説を山田詠美が書いている)、007はダブルオーセブンだし、それこそ日本人が語呂合わせをするのと同じようなものというか同じなのだけど、英語圏の人もそういうのが好きなのだなあと思う。というのもあんまり関係なくて、昔僕が学生だった頃、もっというと学校の電算室に篭っていた頃(というほど入り浸っていたわけではないけど)、後輩の女の子がその電算室で泣いていたことを思い出す。

って泣いてはいないか。まあ泣いてはいないんだけど困った顔はしていた。何で困った顔をしていたのかというと、多分それは二年の頃の情報処理の課題をやっていて、どうしてもコンパイルが通らなくて困っていたのだった。そしてそこにちょうど暇そうにしている知り合い、つまり僕なのだけどさらにいうなら先輩である僕が通りかかったというわけである。曲がりなりにも先輩である以上情報処理の単位は取っているだろうし、まだ年度始めの頃の簡単な課題だからわかるだろうという目論見はまあ正しかったのだろう。コンパイルが通らない理由はすぐにわかった。ただ単に'l'が'1'になっていただけだった。

そこで僕は、「関数名に数字は使わないよん」と説明しようとしてはたと困ってしまった。さっきも書いたとおりtoを2と書くのはまあない話ではないし、数字を先頭にしなければ文法違反でもない。まあでも彼女としては課題を提出できればそれでよくて、僕がごにょごにょっとした説明も余り通じていなかったみたいだ。

最近になって、彼女がロードスターに乗っているという話を聞いた。だから、僕はロードスターを見るとこのことを思い出す。なんてことは全然ない。